パルグループHD(2726) 2022年~の株価上昇要因・理由の分析

株価上昇要因・理由の分析

この記事では、生活雑貨の販売で有名な3コインズや衣料事業を展開しているパルグループホールディングス(2726)の2022年から2023年の間の株価上昇した要因(原因、理由)について、分析した情報を解説していきます。

パルグループホールディングスの企業概要

まずは、パルグループホールディングスの概要を確認していきたいと思います。

出典:2023年2集 会社四季報

パルグループホールディングスについては、私は四季報を読んで、「あっ、3コインズ展開している会社なんだ」と気づいた会社でして、約50の衣料ブランドのロゴを見ると、「russet」や「La boutique BonBon」など、街中で見たことがあるブランドも多くありました。

会社のHPを見ると、スタッフのSNSなども公開されており、インフルエンサースナップやスタッフランキング、インスタLIVEなどがありました。

私は、普段あまりSNSをやらないので、分からないのですが、これらの内容は、服を売る側の企業もインフルエンサーや素敵なスタッフに着てもらうことで、集客効果や販売促進効果も生まれそうです。

一方のインフルエンサーや素敵なスタッフも、SNSに訪問する人が増え、知名度向上の効果が生まれ、スタッフだった子がインフルエンサーになれたり、win-winの関係になっていると感じました。

おそらく世の中的には至極当たり前なのでしょうが、今風のマーケティング手法と感じさせられ、時代の流れについていかなければ…と焦燥感が生まれました。

それでは、パルグループホールディングスの2022年から2023年に上昇した株価チャートを見ていきます。

株価チャート

※緑線:ボリンジャーバンド上線、青線:12ヶ月移動平均線、赤線:ボリンジャーバンド下線

こちらの月足の株価チャートで示した、赤四角で囲んだ部分が今回分析を行う株価上昇部分となります。

株価上昇に転じる前の2020年7月(2022-Jul-31)付近の株価の底が、約1,100円となっています。

その後、3,300円付近まで上昇しているので、株価の底1,100円でパルグループホールディングスの株式を購入できれば、3300円/1100円=300%(約3倍株)となり、パルグループホールディングスの株式を購入したお金が3倍に化けていたことになります。

100万円分購入していたら、300万円に変化ということです。

それでは、気になる3倍株に変化した要因を分析していきます。

上昇要因の分析

財務面での分析

まずは、各企業のIRページにて、開示されている決算や有価証券報告書に記載の財務状況から、株価上昇の要因を分析していきます。

ちなみに、パルグループホールディングスの決算や有価証券報告書が開示されているIRサイトのURLは、こちらです。ご興味ある方は、ぜひご確認頂ければと思います。

財務面で確認する項目は、以下に示す通りで、投資の神様と言われるウォーレン・バフェットの指標(出典:バフェットの財務諸表を読む力)をお借りして、財務面の状況を確認していきたいと思います。

財務面の確認項目

  • 売上高(営業収益)
  • 純利益
  • 流動比率(=流動資産/流動負債)
  • 現金
  • ROE(株主資本利益率=純利益/純利益)
  • EPS(1株当たり利益=純利益/発行済み株式総数)
  • キャッシュフロー・マトリックス

売上高・純利益

売上高と純利益は以下グラフのようになります。

株価上昇があった期間が、2022年から2023年となりまして、2022年の純利益は、対前年比では、大幅増益になっていることが分かります。

2021年の大幅減益の理由としては、やはりコロナウイルスの影響で、パルグループホールディングスはサービス業のため、もろに影響を受けてしまったようです。

具体的には、コロナウイルスで店舗への来店が難しいことから、ECの販売強化に注力を行い、インスタグラムをはじめ、様々なデジタル媒体によって商品の紹介に注力しています。

さらにポイント付与の拡大や期間限定セール等の施作を打つことで、EC売上は前年(2020年)比35%以上の増収となったが、店舗の臨時休業や時短営業の影響が極めて大きかったようで、人件費やポイント付与、セールの値下げによって、利益が低減したのではないかと考えられます。

一方、2022年の純利益回復の理由としては、コロナウイルスで減っていた来客数の減少を補完すべく、さらにECの販売強化に注力したことと、巣篭もり需要に対応して3コインズを軸とした生活雑貨ブランドに注力したことが奏功したことが理由のようです。

EC売上は、前年(2021年)比38.4%の増収となったようで、このコロナウイルスの影響で、概要の部分で記載させて頂いたようなインフルエンサースナップやスタッフランキングといった工夫を凝らしたマーケティング手法ができたのかもしれないですね。

この2022年決算の数値が株主に好感を持たれ、株価上昇に繋がっていたのではないかと考えられます。

その他財務状況

株価上昇の分析でも使いますが、主に投資対象としての適正を見る側面として、流動比率、現金、ROE(株主資本利益率)、EPS(1株当たり利益)、キャッシュフロー・マトリックスの数値を見ていきます。

ウォーレン・バフェット指標:過去5年以上0.5%以上か?

ウォーレン・バフェット指標:現金の推移は安定しているか、右肩上がりか?

ウォーレン・バフェット指標:株主資本利益率(ROE)は安定的に高い数値か?

ウォーレン・バフェット指標:1株当たり利益(EPS)が安定的に高くなっているか?

ウォーレン・バフェット指標:キャッシュフロー・マトリックスが安定期もしくは投資期か?(下図参照)

これらの指標を確認すると、コロナウイルスの影響で、大幅減益した2021年と回復途上の2022年のROEやEPSの悪化はあるものの、キャッシュフロー・マトリックスも安定期に属していますし、流動比率や現金の指標も問題なさそうですので、投資対象としては、問題ないように思えます。

次に、日足でのチャートと各種テクニカル指標を確認し、もう少し詳細な株価上昇要因を見ていきましょう。

日足チャートとテクニカル指標での分析

日足チャートとボリンジャーバンド、MACD、RSIなどのテクニカル指標を追加したグラフがこちらです。

※緑線:ボリンジャーバンド上線、青線:25日移動平均線、赤線:ボリンジャーバンド下線

<テクニカル指標説明>

ボリンジャーバンド: 一般的に、上線にローソク足が近づけば売り、下線にローソク足が近づけば買い(価格の大半が上線と下線の帯(バンド)の中に収まるという統計学を応用した指標で、様々な活用法がある)

MACD(Moving Average Convergence Divergence): ヒストグラムが「マイナス→0→プラス」で買いシグナル、「プラス→0→マイナス」で売りシグナル(売買タイミングを判断する指標)

RSI(Relative Strength Index): 一般的に70~80%以上で買われ過ぎ、20~30%以下で売られ過ぎ(買われすぎ、売られ過ぎを確認し、売買タイミングを判断する指標)

日足で確認すると、上がり下がりを繰り返し、3倍株になったことが分かります。

2020年11月付近までは、ボックス相場(ある程度上限と下限の価格が決まった範囲の中で、株価が上下している状態)、となっていましたが、そのボックス相場から動きがあった2021年1月ぐらいに株価が動き始め、2022年7月に更なる上昇相場に乗り、3倍株になったことが分かりまして、グラフに記載の赤四角部分と青四角部分、紫四角部分にそれぞれ株価が大きく上昇したポイントがあることが分かります。

赤四角部分の株価上昇要因

まず、赤四角部分の期間(2021/1/13付近)には、2020年2月期の第3四半期連結決算の報告があり、純利益が前年同期比2,576百万円増加の6,559百万円となり、通期計画を超過したことを発表しています。

また、1株につき2株の割合での株式分割(23,136千株→46,272千株)を発表しております。

株式分割の影響としては、投資単位あたりの金額(株価)が引き下がることで、少額で投資をしている人も投資しやすくなり、投資家層の拡大を図れたり、株式市場に流動する株式が増えることで、株式の流動性の向上を図れるといった効果があります。

これらの発表が好感をされ、株価が上昇したと考えられます。

青四角部分の株価上昇要因

次に、青四角部分の期間(2022/7/12付近)には、2023年2月期第2四半期連結決算の報告があり、経常利益が前年同期比2.6倍の45.6億円に急拡大し、通期の経常利益を従来予想の83億円から110億円に32.5%上方修正したことが好感され、株価が上昇したと考えられます。

紫四角部分の株価上昇要因

最後に、紫四角部分の期間(2023/1/11付近)には、IRの適時開示にて、2023年2月期通期連結業績予想と配当予想の発表をしています。

この発表で経常利益が従来予想の26.8%増の7,660百万円、純利益が同31.1%増の8,650百万円と、過去最高益達成の予想に上方修正を行い、また、配当金を従来予想の25円アップの75円に引き上げるなどを報告しています。

業績予想の上方修正の理由については、やはり注力していたECでの販売増強や、雑貨事業での店舗の大型化の推進が功を奏したようで、これらの内容が好感され、株価が上昇したと考えられます。

上記のような要因によって、投資家の好感を買い、各ポイントで上昇トレンドに乗って、2020年7月付近に1,100円だった株価が、2023年4月には、3,300円まで株価が上昇したと考えられます。

まとめ

この記事では、パルグループホールディングス(2726)の株価上昇要因について、解説しました。

今回のパルグループホールディングスの主な株価上昇要因としては、以下のような要因がありました。

  • 業績及び配当予想の上方修正
  • 株式分割

パルグループホールディングスの株価上昇要因の理由としては、好調な業績が続き続けたことが大きく、決算報告を待たずして、IRの適時開示で業績や配当金の上方修正を報告したことも大きかったと思われます。

株式投資をしていて思いますが、決算は年間に4回しかなく、好調な決算を報告して、株価が上昇して、株価が次のステージ(価格帯)に到達したとしても、次の決算報告はおおよそ3ヶ月先なので、株価上昇した後に、IRの適時開示もなく、値動きが鈍い状況が続くと、短期投資家は痺れを切らして、他の値上がりが起こっている魅力的な銘柄に目移りし、売り注文を出してしまうため、このように上方修正しそうだということを決算を待たずに、適時開示することは、株価上昇(時価総額上昇)には効果的なのではないかと思います。

このようなIRの適時開示も投資家目線の企業もしくは経営陣かどうかで傾向が異なっていることが分かります。

今後、同じような好調な企業を集め、適時開示の数と株価上昇率のデータを取り、適時開示の株価上昇への効果も見ていきたいと思います。

長々と記載させて頂きましたが、お読み頂きまして、ありがとうございました。今回お読み頂いて、お読み頂いた方の気づきがあれば、幸いです。

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